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みなさんは事業計画書の様式がどのように作成されるかご存知ですか。もちろん、前回の様式をそのまま利用したり、役所内の他部局の様式を流用したりすることもあるのですが、多くの場合は、まず、審査基準を定め、審査基準に沿って、つまり、採点がしやすいように様式を作成します。
この「採点しやすいように」というのは言い換えると、審査基準と様式が一致することなのですが、これには応募者側から見てリスクがあることを知っておく必要があります。
例えば、審査項目に「安全・安心の確保」、「適正な維持管理」という2項目があり、様式にもこの2項目を別々に記載する欄があるとします。審査する側が事業計画書を最初から最後まですべて一読して、その後に各項目ごとに採点してくれればよいのですが、審査基準と様式が一致していることから、当該項目だけを読んでまず採点し、次の項目のみを読んで、その項目を採点するということがよく起こります。
つまり、まず、「安全・安心の確保」の項目だけを読んで、この項目を採点し、後で出てくる「適正な維持管理」は様式でこの項目が出てきた時に別途採点されてしまうのです。
一般に「安全・安心の確保」と「適正な維持管理」には密接な関係があり、例えば、維持管理で実施している「施設・設備の点検」は多くの場合「安全・安心」のために実施しています。「安全・安心の確保」の記載欄に「点検」について記載していない(「適正な維持管理」の項目のみに記載している)とすれば、後に「点検」の記載が出てくるとしても、「安全・安心の確保」の項目の採点では、点検について全く考慮されずに採点されるということが発生するのです。
これを防ぐ方法は、「安全・安心の確保」の項目にも内容が重複することを承知の上で、「施設・設備の点検」を記載することしかありません。よく、内容が重複すると文章が「くどく」なるので、これを避ける方がいらっしゃいますが、事業計画書は文学作品ではないので、私は重複しても記載すべき、むしろ重要な内容は重複する方が審査する側の印象に残るとさえ思っています。「くどく」なるのがどうしても無理という方は、「施設・設備の点検については○○ページもご参照ください」というような注釈をつけて、他のページにも「安全・安心の確保」に関連する提案が出てくることを明示するという方法もあります。